インプラント治療は大きなメリットがある一方で、「費用がかかる」「手術が必要である」「時間がかかる」などのデメリットもあります。それらをご理解していただいたうえで治療を開始いたします。
インプラントだけをおすすめするのではなく、欠損補綴(歯のない所に対する治療)の選択肢の一つであることを前提とし、様々な治療方法についてメリット、デメリットをしっかりご説明いたします。症状によっては、インプラントよりも、ブリッジや入れ歯が適する場合もあります。
患者様のお一人ずつの状態に合わせたさまざまな治療法をご提案、ご相談して参ります。
インプラント専門医・認定医とは、インプラント学会等が実施する試験に合格した歯科医師を指すものです。
◆国際口腔インプラント学会 認定医
◆ドイツ口腔インプラント学会日本支部 認定医
◆ノーベルバイオケア 認定医
◆大阪大学歯学部附属病院口腔補綴科インプラントグループ 非常勤歯科医師
です。
最新の情報・技術に精通しておりますので、安心して治療をお任せください。
インプラントは骨に穴を開ける外科処置がともないます。骨の内部やその周囲には生命を支える血管や神経が存在します。したがって安全な治療のためには、術前に骨の形態や血管神経の位置を詳細に把握することが必要になります。
従来のX線診断だけでは、撮影は一方向からで、得られる情報が平面となり、大切な情報を見落とす可能性もあります。
以上の理由より、インプラント治療では、CT画像による診断が必須であると考えます。正確で安全なインプラント治療のために、インプラント治療を行うすべての患者様に対してCT撮影を行い、3次元立体画像を作成して診断いたします。
インプラント治療のシミュレーションソフトである「ノーベルクリニシャン」を導入しています。
このソフトはCTデータをもとに構築したお口の3次元立体画像上で、診査、診断、インプラント埋入手術と、歯の装着のシミュレーションを行うことができます。
また、コンピュータ上で設計、作製したサージカルガイド(手術時に使用するガイド用マウスピース)と組み合わせることにより、コンピュータ上のシミュレーション通りに手術を行うことができます。フリーハンドでは危険をともなう症例でも安全かつ正確にインプラントを埋入することができます。
インプラント治療はインプラント体(歯根にあたる部分)を骨に埋める手術だけがうまくいっても、良い歯ができる訳ではありません。現在は「補綴主導型インプラント」、「患者主導型インプラント」が提唱されており、患者様のお口の中でより良く機能するように設計された歯の位置や形態からインプラントを埋め込む位置を考えたり、患者様の全身状態にとって、より負担の少ない治療方法を選択するようになってきています。
ノーベルバイオケアは、世界で初めて骨と結合するインプラントを製品展開したインプラントシステムのパイオニアであり、現在では世界トップのシェアを誇ります。
当院では、このノーベルバイオケアのインプラントを採用しております。
以上のように、患者様がより質の高いインプラント治療を受けていただけるように、すべての症例でノーベルバイオケアのインプラントを使用しています。
当院では、すべての患者様に安心して治療を受けていただくために、スタッフ一同、徹底した衛生管理に全力で取り組んでおります。
歯科治療用器具、手術用器具、手術用衣類はすべて滅菌・使い捨てを徹底し、感染対策を行い患者様が安心してインプラント治療を受けられるように、衛生管理を行っています。
インプラントの手術時には、手術者の他に3人以上のスタッフを配置し、滅菌された清潔な区域、そうでない区域を区別することで、完全な衛生状態を保っています。
インプラントなどの外科手術時、静脈内鎮静法を行う時、全身疾患などがある患者様の治療時には生体モニターを使用し、心電図・心拍数・脈拍数・動脈血酸素飽和度などを管理しておりますので、より安全に安心して治療を受けていただけます。
静脈内鎮静法とは、点滴により鎮静剤を静脈内に投与する方法です。
鎮静されている患者さんは安らかな気持ちになり、さらに処置時の痛みなどの不快な記憶も和らげられ、ストレスを軽減した円滑な診療が受けられます。
手術が不安な方、高血圧等の持病のある方は全身状態をコントロールして手術しますので、安心して治療が受けられるようになります。
プロビジョナルレストレーション(形態や色調が最終のかぶせ物に非常に近い仮歯)を使用し実際に日常生活を送っていただきます。そうすることで、最終のかぶせ物をより美しく、噛みやすい歯にすることができ、患者様の満足度を上げることができます。
歯がなかった所に急に歯を入れると、発音障害、構音障害、咬傷、違和感などが起こりやすくなります。
この問題を解消するためには、リハビリの歯が必要です。いきなり最終のかぶせ物を装着するのではなく、プロビジョナルレストレーションを入れて使用してもらい、問題がなければ最終のかぶせ物に移行します。
この工程は最適な咬み合わせのために大切なもので必要不可欠です。治療終了まで少し時間がかかることになりますが、当院では省略せず、プロビジョナルレストレーションを必ず作ります。
一定期間使用してもらい、美しさも機能的にも患者様になじんだプロビジョナルレストレーションの形態を参考に最終補綴装置(かぶせ物)を作ります。
インプラントの最終補綴装置は非常に精密であるため、補綴治療の全般にわたる詳しい知識をもとに、しっかりした製作工程をふまなければ良い歯はできません。
当院では、患者様により良いインプラント治療をご提供するために、簡略化、妥協することのない製作工程で最終補綴装置を作製します。これは、大阪大学歯学部附属病院で行っている手法と同様です。最終補綴装置は1〜2回の通院では完成しません。歯が入るのを急げば精密な歯が入らず、後に問題が生じてやり直しとなり、結局時間がかかってしまいます。状況によっては、インプラントが抜けてしまい、手術からやり直す恐れもあります。
また、当院の最終補綴装置は、既製品ではなく、アバットメントを含めすべてオーダーメイドで作製します。
[当院で採用しているオーダーメイドのアバットメント]
アバットメントは最終補綴装置(かぶせ物)とインプラント体(歯根にあたる部分)をつなぐ、歯の支えとなる部分です。
見た目には目立たない部分ではありますが、歯ぐきから歯につながる部分になりますので、インプラント周囲の歯ぐきや骨の健康を守るためにも、美しい最終補綴装置を作るためにも非常に重要なものです。
既製品もいくつか販売されていますが、患者様お一人ずつに合わせた理想的な形態のアバットメントを使用するために、当院ではオーダーメイドで作製しています。
アバットメントをオーダーメイドにすることで、より美しく、噛みやすい、メインテナンスのしやすい最終補綴装置を装着することが可能になります。これにより、しばしば問題となるインプラント周囲炎のリスクを軽減させることが可能です。
当院では、インプラント治療を10年間保証しております(上部構造は5年間の段階保証)。
保証にあたっては、メインテナンス(定期健診)を受診いただくことなどが必要となります。何十年も、皆様が歯の健康を維持できるようにサポートさせていただきます。口腔内を清潔に保っていれば何十年も長持ちしますので、メインテナンスに通っていただいて、歯の健康をキープしましょう。